柴犬の子犬は可愛い反面、「全然言うことを聞かない」「噛み癖が治らない」「呼んでも来ない」など、悩みが急増する時期でもあります。
じつは柴犬はしつけの黄金タイミングが非常にシビアな犬種。特に迎えてから最初の3週間は“性格の基礎が固まる”最重要期間と言われています。
この記事では、柴犬専門の訓練士や行動学の知見をもとに、今日からすぐ実践できる最短ルートのしつけ方法をまとめました。
さらにやってはいけないNG行動や子犬期のよくあるトラブル対処法まで徹底解説します。
柴犬の子犬が「しつけが難しい」と言われる理由
柴犬は賢く忠誠心が高い一方で、以下の特徴から“しつけ難易度が高い”と言われます。
- 縄張り意識が強い（自分のルールを作りやすい）
- 独立心が強い（人の指示より自分で判断したがる）
- 環境変化に敏感
- 警戒心が強く、慣れるまで時間がかかる
これらの性質は「悪い」のではなく、柴犬らしさそのものです。
つまり、ポイントは“柴犬の個性に合わせたしつけ”を最初から行うこと。
最初の3週間でやるべき“成功確率が上がる”しつけの順番
しつけは順番を間違えると子犬が混乱します。まずは以下の流れが基本です。
① 環境づくり：ケージ・寝床・トイレを固定する
柴犬は環境の変化に敏感です。生活スペースの配置が毎日変わると不安が大きくなり、問題行動を起こしやすくなります。
- ケージは“落ち着ける隅”に置く
- 寝床とトイレは離す
- ケージの上に布をかけ半個室状態にすると安心度UP
② 人と環境に慣らす「社会化」を毎日少しずつ
社会化不足は柴犬に多い悩みの原因です。特に以下への慣れが重要です。
- 人の手（口周り・足先を触る練習）
- 掃除機・インターホンなどの音
- 抱っこでの外気浴 → その後の散歩デビューがスムーズに
1日3～5分でOK。繰り返すほど伸びます。
③ トイレトレーニング：失敗の8割は「位置」と「タイミング」
柴犬のトイレは、以下だけを守れば成功率が一気に上がります。
- 寝起き・食後・遊んだ後は必ずトイレへ連れて行く
- 成功した瞬間に0.5秒以内で褒める
- 失敗しても叱らない（ニオイを消してリセットのみ）
特に「褒めるタイミング」は科学的にも重要。遅れると“何を褒められているのか”理解できません。
④ 噛み癖対策：本気噛みにしない“初期コントロール”
柴犬の子犬は噛むのが仕事ですが、放置すると本気噛みに発展します。
- 手ではなく必ず噛んで良いおもちゃを使う
- 興奮したら一度ケージでクールダウン
- 甘噛みが強すぎたら“低い声で一言だけNO”と伝える
長く叱ると逆効果で、柴犬は「感情的に怒られた」と学習します。
⑤ 呼び戻し（おいで）の練習はご褒美“超特別”に
柴犬は呼んでも来ない犬種として有名。理由は来るメリットが弱いからです。
そこで「おいで」のときだけ超特別なおやつを使い、成功の喜びを最大化させます。
- 3歩離れた位置 → 呼ぶ → 来たら“その場で全力で褒める”
- 繰り返すほど「呼ばれる＝ご褒美の予感」に変わる
柴犬はご褒美の期待値が高いほど動きます。ここはケチらないでOK。
やってはいけないNG行動（柴犬の子犬は特に注意）
次の行動は、柴犬の性格と相性が悪く、しつけが逆に崩れやすくなります。
- 大声で怒る（恐怖で萎縮するだけで原因が改善されない）
- 叩く・強く引っ張る（信頼関係が壊れ一生残る可能性）
- ルールが日によって変わる
- 自由すぎる放し飼い（縄張り意識が暴走しやすい）
- 過度なスキンシップ強要（柴犬は距離感が大事）
柴犬の子犬に多い“困りごと”の対処法
吠えが止まらない場合
- まずは吠える原因（警戒・要求・ストレス）を判断
- インターホン吠えは音慣れトレーニングを少しずつ
- 要求吠えは無視が基本（要求に応じない）
夜泣きがひどい場合
- ケージに布をかけて安心感を高める
- 昼間にたっぷり遊ばせる（エネルギー発散）
- 抱っこのしすぎは逆効果 → 自立心が育ちにくくなる
散歩を怖がる場合
- まずは抱っこで外に出て外気に慣らす
- アスファルト → 草 → 土 など質感に慣らす
- 散歩デビューは“短時間”からでOK
しつけは「完璧」よりも「一貫性」
柴犬のしつけで最も重要なのは、家族全員が同じルールで生活することです。
- 上っていい場所 / ダメな場所
- 噛んで良い物 / ダメな物
- 吠えたら無視 or 対処法を統一
一貫性があるだけで、子犬の混乱が激減し、成長スピードが一気に加速します。
まとめ：柴犬の子犬のしつけは“最初の3週間”で決まる
柴犬の子犬は、しつけに苦戦しがちですが、性質を理解し、順番を守れば必ず成長します。
最初の3週間で重点的に取り組むべきポイント
- 環境づくりで安心感を与える
- 社会化は毎日コツコツ
- トイレはタイミングと成功体験が最重要
- 噛み癖は早期コントロールで防げる
- 呼び戻しは超特別ご褒美で伸ばす
焦らず、でも“最初の時期”は丁寧に。柴犬は心が通じたとき、驚くほど賢く、忠実なパートナーになってくれます。
あなたの柴犬ライフがもっと楽しく、もっと安心なものになりますように。
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