旅行先で、柴犬が急にごはんを食べなくなる。これ、かなり多い悩みです。結論から言うと、多くは環境変化や移動ストレスによる一時的な食欲低下で、正しい順序で対処すれば落ち着くことが多いです。
ただし、柴犬は我慢強く見えて実は繊細。しかも旅行中は「水分・排泄・体温・呼吸」の変化に気づきにくく、見逃すと危険なケースもあります。
この記事では、
- 「様子見OK」と「すぐ受診」の境界線
- 宿で食べないときに“食べさせる順番”
- 旅行前の準備で8割防ぐ方法
- 車・電車・飛行機別の負担と対策
を、初心者でも迷わない形でまとめます。目の前で食べないと焦りますが、やることはシンプルです。落ち着いて「順番通り」にいきましょう。
柴犬が旅行中にごはんを食べない…まず最初にやるべき「5つのチェック」

旅行先で食べないとき、最初にフードを変えたり、おやつを連発したりすると、逆にこじれることがあります。最初は「食べない理由の切り分け」が最優先です。
チェック1:水は飲めている?(ここが最重要)
ごはんよりも先に見るべきは水分です。水を飲めていない+ぐったりは危険度が上がります。
- 水を飲む量が極端に少ない
- 口の中が乾いている(歯ぐきがカサカサ)
- おしっこの回数が少ない/色が濃い
このあたりが重なるなら、様子見より相談優先に寄せます。
チェック2:元気・反応は普段と同じ?
- 呼びかけに反応する
- 歩き方がいつも通り
- 目に力がある
これが保てていれば、食欲低下はストレス由来の可能性が高いです。逆に反応が鈍い・横になって動かないは、受診判断が近づきます。
チェック3:嘔吐・下痢はある?回数は?
旅行中は車酔い、慣れない水、拾い食いでお腹を壊すこともあります。ポイントは「単発か、続くか」です。
- 嘔吐が複数回続く
- 下痢が止まらない/血が混じる
- 吐いた後にぐったりしている
この場合は「食べない」より「体調不良」が主役なので、旅行を続ける前に相談を。
チェック4:呼吸・震え・体温感(暑い/冷たい)が変じゃない?
柴犬は興奮やストレスでもハァハァしますが、旅行中は熱中症や低体温にも注意が必要です。
- 呼吸が荒いのが長く続く
- 小刻みに震える(寒さだけでなく痛み・不安でも)
- 体が熱い/耳が熱い、または冷たい
チェック5:年齢と持病(ここで“様子見時間”が変わる)
子犬・シニア犬・持病持ちは「食べない」を軽く見ない方が安全です。特に腎臓・心臓・糖尿病などがある場合、旅行の継続判断も含めて早めに病院へ。
原因はほぼこの5つ|旅行中に柴犬が食べなくなる“ありがちな真犯人”
原因を整理すると、ほとんどが次のどれか(または複合)です。
原因1:環境変化ストレス(音・におい・床・人の気配)
柴犬は警戒心が強い子が多く、ホテルの廊下の足音やドアの開閉音、初めての床材、他の犬のにおいだけで緊張します。緊張すると交感神経が優位になり、消化モードに入りにくくなるので食べないのは自然な反応です。
原因2:移動疲れ・車酔い(気持ち悪くて食べられない)
車酔いは「吐く」だけじゃなく、ムカムカして食べられないとして出ることもあります。到着しても落ち着かず、よだれが増える、顔を背ける、伏せたまま…は酔いのサインのことがあります。
原因3:スケジュール過密(興奮→疲労→食欲ゼロ)
旅行はイベントが多く、柴犬にとっては情報量が多すぎます。散歩も観光も詰めるほど、最後に出るのが「食欲がない」です。これは体が「休ませて」と言っている合図でもあります。
原因4:食事の変化(旅行先の“特別ごはん”が逆効果)
「旅先だからいいものを」は人間の発想。緊張している柴犬にとって、急な変更はハードルを上げます。しかも、一度おいしいものだけを与える→いつものフードを拒否が起きやすいです。
原因5:もともとの不調・隠れた病気(旅行が引き金)
旅行そのものが原因ではなく、実は「もともと胃腸が弱い」「軽い炎症があった」などがあり、移動で悪化するケースもあります。出発前から食欲が落ちていたなら、旅行より先に体調確認が安全です。
【ここが本番】宿で食べないときの対処は「順番」が9割
旅行先での食欲不振は、魔法のテクより“順番”が効きます。やることを固定すると、迷いが減って飼い主の焦りも減り、柴犬も落ち着きやすくなります。
ステップ0:到着後すぐにごはんを出さない(まずは10〜30分落ち着かせる)
到着直後は興奮・警戒のピーク。いったん
- トイレ散歩(短く)
- 部屋を一通り匂いチェックさせる
- クレート/ケージを「安全基地」として設置
を優先します。ここで落ち着くと食べられる確率が上がります。
ステップ1:食事環境を“家に寄せる”(におい・器・置き場所)
柴犬は「いつもと違う」が積み重なると食べません。次を優先度順に再現します。
- いつもの器(金属音が苦手なら特に重要)
- いつもの敷物/マット(においの安心感)
- いつもと同じ置き場所イメージ(壁際・静かな角など)
ステップ2:最初は“いつものフードだけ”を少量(成功体験を作る)
いきなり完食を狙うと失敗しやすいです。まずはいつものフードをいつもの1/3〜1/2で「食べられた」を作ります。
ステップ3:食べないなら、30分いったん下げる(ダラダラ置かない)
置きっぱなしは「食べなくてもOK」の学習につながりがち。いったん下げて、落ち着いたタイミングで再提示します。
ステップ4:ここで初めて“安全なトッピング”を少量だけ
それでもダメなら、においでスイッチを入れます。基本は消化に負担が少ない・塩分なしです。
- 茹でたささみ(味なし)を少量ほぐす
- ぬるま湯でフードをふやかす(香りが立つ)
- 普段食べ慣れているおやつを“粉にして”ほんの少し振る
注意:脂っこいもの、味の濃いもの、初めての食材は旅行中は避けるのが安全です(下痢のリスクが上がります)。
ステップ5:食べないのにおやつ連発はしない(悪化しやすい)
一番やりがちなのが「心配でおやつを次々」。結果として、
- お腹は満たされる
- フードは食べない
- 胃腸が荒れる
のコンボになりやすいです。“トッピングは少量で打ち止め”が鉄則。
移動手段別|柴犬の負担が増えるポイントと“食欲を守る”コツ
同じ旅行でも、移動手段で負担は変わります。「乗れるか」だけでなく、「食欲を落とさない設計」に直結します。
車移動:自由度が高いぶん、飼い主の設計がすべて
- 1〜2時間ごとに短い休憩(トイレと水分)
- ドッグランは最初は匂い嗅ぎ中心(走らせすぎない)
- 車内温度と直射日光対策(季節で最重要)
「疲れさせれば食べる」は逆になりやすいです。疲労が強いと食欲は落ちます。軽く動かして、早めに休むが正解。
鉄道・バス:静かに過ごすストレスが大きい
公共交通は「動けない」「周りが気になる」が重なります。成功の鍵はケージ慣れ=安心基地です。
- 家でケージを“寝場所”にしておく
- 移動中は声かけを増やしすぎない(興奮させない)
- 食事は落ち着いてから、少量ずつ
飛行機:負担が大きく、慎重に判断
飛行機移動は一般的にストレスが大きく、食欲が落ちやすいです。利用条件や預け方は各社で異なるため、必ず最新の公式情報を確認しつつ、「この子に必要な移動か」も含めて検討を。
旅行前の準備で8割防げる|柴犬の食欲低下を減らすチェックリスト

当日の対処も大事ですが、正直いちばん効くのは旅行前です。特に柴犬は「慣れ」で大きく変わります。
フードと水の準備(最優先)
- いつものフード:日数+1〜2日分
- 小分け袋(1食分ずつ)
- ふやかし用のカップ/スプーン
- 飲み慣れた水が必要な子は持参(環境でお腹を壊す子も)
安心グッズ(においの力は強い)
- 使い込んだ毛布
- いつもの食器
- ケージ/クレート(旅先の“基地”になる)
宿の条件は「犬OK」だけで判断しない
| 確認項目 | 見落としやすい点 | 食欲に効く理由 |
|---|---|---|
| 同伴可能エリア | 部屋だけ/食事会場NGなど | 離れる時間が長いと不安が増える |
| ケージ必須 | 客室内でも必須の宿がある | 慣れてないと緊張が続く |
| 吠えの扱い | 注意が厳しい/周囲が静か | 飼い主が焦る→犬も緊張 |
| 床材・音 | 廊下が響く、足音が気になる | 眠れない→翌日も食欲低下 |
| 食事の持ち込み | 犬用メニューだけ推奨など | いつものフードが最強 |
旅行前の“慣らし”が最強(1〜2週間で十分変わる)
- 車に乗る→5分→10分→30分の短距離練習
- ケージで寝る練習(家で成功体験を作る)
- 旅行当日と同じ時間帯にごはんを出してみる
これだけで「旅先で食べない」確率がかなり下がります。
よくある失敗と回避策|“やりがち”を潰すだけで安定する
失敗1:到着直後にごはんを出して、食べない→焦る
焦りは伝わります。先に「落ち着く時間」を作るだけで成功率が上がります。
失敗2:食べないから、フードを次々変える
旅行中にフード迷子になると、胃腸も荒れやすいです。基本はいつものフード軸、変えるなら少量トッピングまで。
失敗3:ドッグランで走らせすぎて、疲労で食べない
運動=食欲、ではありません。旅先は刺激が多く、運動の“上乗せ”が疲労になります。最初は匂い嗅ぎ中心で。
失敗4:飼い主の予定を優先しすぎる
「せっかくだから」が連続すると、柴犬は回復する時間がなくなります。旅行は休ませる時間を先に確保して組むと失敗しにくいです。
FAQ|柴犬が旅行中に食べないとき、よくある疑問
Q. 旅行先で1食まったく食べません。すぐ病院に行くべき?
水を飲んでいて元気があるなら、到着直後は様子見で大丈夫なことが多いです。まずは「落ち着く→いつもの環境→少量」ルーティンを。ただし、ぐったり・嘔吐下痢・水を飲まないなら早めに相談を。
Q. 車酔いしやすい柴犬は、出発前にごはんを減らすべき?
酔いやすい子は「いつも通り満腹」は不利なことがあります。基本はいつもの量〜やや少なめの範囲で調整し、心配なら獣医師に相談して酔い対策を。
Q. 旅行先の犬用メニューだけを与えても大丈夫?
おすすめはしません。旅先は緊張しているので、急な変更は食べない原因になります。まずはいつものフードを軸にして、犬用メニューは少量トッピング程度が無難です。
Q. 飛行機移動後から食欲が落ちています。どこまで様子見できますか?
飛行機後はストレスが強く出ることがあります。水分が取れない・嘔吐下痢・ぐったりがあれば様子見より相談を。元気があり水を飲むなら、静かな環境で休ませ、少量から再開します。
Q. シニアの柴犬と旅行するとき、特に注意することは?
シニアは「食べない=体力低下が早い」ことがあります。旅行前に受診目安(どの状態で病院か)をかかりつけ医と共有し、旅行先近くの動物病院も調べておくと安心です。
まとめ|柴犬が旅行中に食べないときは「順番」で落ち着いて解決できる
柴犬が旅行中にごはんを食べないのは珍しくありません。多くは環境変化・移動疲れ・刺激の多さが原因です。
- 最初は水分・元気・嘔吐下痢で危険度を判断
- 宿では到着直後にごはんを出さず、落ち着く時間を作る
- いつもの器・いつものフード少量から始める
- 食べないときほど、フード変更やおやつ連発は避ける
- 24時間ほぼ絶食+元気がないなら相談/受診へ
「治し方」は特別な裏ワザではなく、原因を減らし、安心できる環境に戻すこと。迷ったら、この記事の「宿での最短ルーティン」をそのまま使ってください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状が強い場合や持病がある場合は、必ず獣医師の判断に従ってください。
最終更新:2025-12-19



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