監修:ペットケアアドバイザー(動物看護師歴15年)
「最近、愛犬が寝ている時間が増えた」「散歩中に疲れやすい気がする」など、高齢犬の変化に戸惑っていませんか?
結論から言えば、シニア期には愛犬の体力や健康状態に合わせたケアが必須です。
この記事では、毎日の暮らしで実践できる高齢犬ケアの具体的な方法を、経験談を交えて詳しく紹介します。
高齢犬の特徴とシニア期に現れるサイン
犬の老化は見た目だけでは分かりにくいことがあります。
一般的に小型犬は7〜8歳、大型犬は5〜6歳からシニア期とされますが、個体差が大きいのも特徴です。
- 運動量が減る:遊びや散歩で疲れやすく、横になる時間が増える
- 食事の好みが変わる:ドライフードを嫌がる、食べる速度が遅くなる
- 被毛や皮膚の変化:毛艶が失われ、皮膚が乾燥しやすくなる
- 認知機能の低下:夜鳴き、徘徊、同じ場所をぐるぐる回る
高齢犬ケアの基本5ポイント
① 食事の見直しと栄養管理
シニア犬は代謝が落ち、内臓への負担が増えるため高品質で消化吸収が良いフードが必要です。
- おすすめフード例:ロイヤルカナン「エイジングケア小型犬用8+」、ヒルズ「サイエンス・ダイエット シニアライト」
- 関節サポート成分(グルコサミン・コンドロイチン)配合を選ぶ
- 食が細くなった場合はウェットフードやふやかしフードを活用
体験談(50代男性)
「10歳の柴犬がドライフードを食べなくなったので、ヒルズのシニア用ウェットフードに変えたら食いつきが戻りました。」
② 適度な運動とリハビリ
筋力低下を防ぐために毎日の散歩は欠かさず行いましょう。
目安は1回15〜20分、1日2回程度。
シニア犬用ハーネスやカートを使えば、関節に負担をかけず安全に散歩ができます。
- 段差の少ないコースを選ぶ
- 途中で休憩を取りながら無理のないペースで
- 室内でのバランス運動(バランスボールやストレッチ)も効果的
③ 定期的な健康診断
老化に伴う疾患は早期発見がカギです。年2回の健康診断で病気のリスクを低減できます。
- 血液検査・尿検査で腎臓や肝臓の状態をチェック
- 歯科ケアも重要:週2回の歯磨きやデンタルガムを活用
- 心臓病や腫瘍の検診も忘れずに
④ 安心できる生活環境作り
高齢犬はちょっとした段差や滑りやすい床でケガをしがちです。
- 滑り止めマットをフローリングに敷く
- ペットスロープでソファやベッドへの昇降をサポート
- 水飲み場・トイレは複数設置し、移動距離を短縮
飼い主の声(60代女性)
「14歳のトイプードルのためにスロープを設置。ソファに上るときの負担が減り、足腰が安定しました。」
⑤ メンタルケアも大切
高齢犬は不安を感じやすくなるため、飼い主とのスキンシップが心の健康につながります。
- 毎日声をかけて安心させる
- マッサージで血行促進&リラックス効果
- 認知症予防の知育玩具で脳を刺激
よくある質問(FAQ)
Q. 高齢犬の散歩はどれくらいが適切ですか?
A. 1回15〜20分を1日2回程度が目安です。無理をさせず、犬の様子を見ながら調整してください。
Q. シニア犬におすすめのサプリメントは?
A. グルコサミン、コンドロイチン、オメガ3脂肪酸が関節・脳機能サポートに役立ちます。
Q. 老犬の食欲不振はどう対処すればいい?
A. 温めたフードで香りを立てる、ウェットフードに切り替える、水分補給を促すなどが効果的です。
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