「また言うことを聞いてくれなかった…」
散歩中に急に座り込む。何度注意しても噛む。吠える。呼んでも来ない。
そんな日が続くと、かわいいはずの柴犬に対して、つい強い声を出してしまうことがありますよね。
そしてあとから、寝顔を見ながら「怒りすぎたかも」と落ち込む。
でも、しつけに悩むのは、あなたが悪い飼い主だからではありません。
柴犬は、ただ命令に従うよりも、自分で考えたり、納得できないことには距離を取ったりしやすい犬種です。
だからこそ、力で従わせるより、「この人なら安心できる」と感じてもらう関わり方が大切になります。
もし最近、怒りすぎてしまったことが心に残っているなら、こちらの記事も参考になります。
柴犬を怒りすぎてしまった日|しつけで悩む飼い主が気づいたこと
この記事では、柴犬のしつけがうまくいかない理由と、信頼関係を壊さずに教えるための考え方をまとめます。
柴犬のしつけが難しいと言われる理由
「頑固だから無理」と決めつける前に、まずは柴犬らしい気質を知っておくと、少し気持ちが楽になります。
柴犬は理解力が低い犬ではありません。
むしろ、自分で状況を見て判断しようとする傾向があります。
そのため、ただ大きな声で叱ったり、無理に従わせようとしたりすると、かえって警戒心が強くなることがあります。
柴犬に多い気質
- 警戒心が強い
- 自立心がある
- 嫌なことをはっきり嫌がる
- マイペースに行動する
- 信頼した相手には甘える
たとえば、散歩中に急に止まるのも、ただのわがままではなく、音・匂い・人通り・暑さなどが気になっている場合があります。
「なんでできないの?」ではなく、「この子は何に困っているんだろう?」と見るだけで、接し方は変わってきます。

柴犬のしつけで最初に見直したいこと
うまくいかない時ほど、特別な方法を探したくなります。
でも、まず大切なのは毎日の接し方です。
叱る回数より、成功体験を増やす
柴犬は、感情的に叱られると萎縮したり、反発したりしやすいことがあります。
もちろん、危険な行動を止める必要はあります。
ただ、その後に「どうすれば正解なのか」を教えないと、柴犬には伝わりにくいです。
吠えなかった。少し待てた。呼んだら目を見た。
そんな小さな瞬間を見つけて褒めることで、「これをすればいいんだ」と学びやすくなります。
しつけ本どおりに頑張ってもうまくいかない時は、方法が間違いというより、その子に合っていないだけかもしれません。
家族でルールをそろえる
昨日はソファに乗ってよかったのに、今日は怒られる。
お母さんはおやつをくれるのに、お父さんは叱る。
こうしたズレがあると、柴犬は何が正解なのかわからなくなります。
| 項目 | 決めておきたいこと |
|---|---|
| おやつ | いつ、誰が、どんな時にあげるか |
| ソファ | 乗ってよいか、許可制にするか |
| 散歩 | 引っ張った時の対応をそろえる |
| 吠え | 家族全員が同じ反応をする |
完璧でなくても大丈夫です。
まずは「家族でバラバラに叱らない」だけでも、柴犬は安心しやすくなります。
性格タイプ別に考える柴犬のしつけ方
同じ柴犬でも、性格はかなり違います。
他の子に合った方法が、うちの子に合わないこともあります。
慎重で怖がりな柴犬
怖がりな子は、急な音・知らない人・初めての場所に敏感です。
無理に慣れさせようとすると、「怖かった」という記憶だけが残ることがあります。
- 無理に近づけない
- 静かな場所から慣らす
- 短時間で終える
- できたらすぐ褒める
怖がっている時に必要なのは、根性ではなく安心です。
活発で興奮しやすい柴犬
元気な柴犬は、体力や刺激が余っていると、噛み・飛びつき・吠えにつながることがあります。
叱る前に、発散できているかを見直してみましょう。
- 散歩時間やコースを見直す
- 知育トイを使う
- 短いトレーニングを何回か行う
- 興奮したら少し距離を置く
「疲れさせる」だけでなく、「落ち着く練習」も一緒に入れるのがコツです。
頑固でマイペースな柴犬
いわゆる“柴犬らしい”タイプです。
無理に動かそうとすると、余計に踏ん張ることがあります。
そんな時は、長く説得するより、短く・わかりやすく・成功で終わる方が向いています。
- 練習は短時間にする
- できたらすぐ終わる
- 嫌なことの後に楽しいことを入れる
- 怒鳴って動かそうとしない
頑固に見える姿の奥に、「納得できない」「怖い」「嫌だった」が隠れていることもあります。
柴犬に教えておきたい基本のしつけ
難しいことをたくさん教えるより、毎日の安全につながる基本を整える方が大切です。
名前を呼んだら反応する
名前を呼んだ時に振り向く、近づく。
これは、脱走や事故防止にもつながります。
叱る時ばかり名前を呼ぶと、「名前=嫌なこと」と覚える場合があります。
名前を呼んで来てくれたら、やさしく褒める。
この小さな積み重ねが、信頼につながります。
待て
待ては、興奮を落ち着かせる練習になります。
ごはん前、玄関を出る前、散歩前など、日常の中に入れると覚えやすいです。
最初から長く待たせようとせず、1秒でもできたら褒めるところから始めましょう。
トイレ
トイレの失敗は、怒っても改善しにくいことがあります。
成功した瞬間に褒める。
失敗したら静かに片づける。
それだけでも、柴犬にとってはわかりやすくなります。
- トイレの場所が落ち着けるか
- サイズが小さすぎないか
- 掃除で臭いが残っていないか
- 体調不良がないか
悩み別に見る柴犬の問題行動対策
「うちだけかも」と感じる行動も、多くの飼い主さんが一度は悩むものです。
甘噛み・本気噛み
子犬の甘噛みは自然な行動ですが、手をおもちゃ代わりにすると強くなることがあります。
噛んでいいおもちゃへ誘導し、噛まれた時に大きく反応しすぎないようにしましょう。
ただし、突然強く噛む、触ると怒る、特定の場所を嫌がる場合は、痛みや不安が関係していることもあります。
無理に触らず、必要に応じて獣医師やドッグトレーナーへ相談してください。
吠える
柴犬の吠えには理由があります。
| 原因 | 見直したいこと |
|---|---|
| 警戒 | 安心できる距離を作る |
| 要求 | 吠えている間は要求を通さない |
| 退屈 | 散歩や遊びを増やす |
| 不安 | 短時間の留守番から慣らす |
「静かに!」と怒鳴るより、なぜ吠えているのかを探る方が、改善につながりやすいです。
散歩で歩かない
柴犬が散歩中に座り込むと、つい引っ張りたくなりますよね。
でも、暑さ・音・人通り・ハーネスの違和感などが原因のこともあります。
- 暑すぎないか
- 寒すぎないか
- ハーネスが合っているか
- 車や人通りが多すぎないか
- 体調に変化がないか
無理に歩かせるより、「安心して歩ける条件」を探す方が、結果的に散歩を好きになりやすいです。

柴犬のしつけで避けたいNG対応
うまくいかない時ほど、強く言いたくなるものです。
でも、その対応が信頼関係を遠ざけてしまうこともあります。
体罰や強引な押さえつけ
恐怖で一時的に止まっても、根本的な解決にはなりにくいです。
特に柴犬は、「この人は怖い」と感じると、心の距離を取りやすくなります。
感情的に怒鳴る
怒鳴ると、柴犬がさらに興奮したり、警戒したりすることがあります。
問題行動が起きた時ほど、飼い主側が一呼吸置くことが大切です。
その日によってルールが変わる
昨日は許されたのに、今日は怒られる。
この状態が続くと、柴犬は混乱します。
完璧でなくても、家族の中で「これはOK」「これはNG」をそろえておきましょう。
急な変化がある時はプロや獣医師に相談する
しつけの問題に見えても、体調不良や痛み、不安が隠れていることがあります。
以下のような場合は、早めに相談してください。
- 急に噛むようになった
- 触ると強く怒る
- 突然性格が変わった
- 吠え方や興奮が異常に強い
- 食欲低下や元気のなさがある
「しつけで何とかしなきゃ」と抱え込みすぎなくて大丈夫です。
犬の行動は、心や体のサインであることもあります。
完璧なしつけより、昨日より少しわかり合えること
SNSを見ると、みんな上手にしつけているように見えることがあります。
でも実際の暮らしには、うまくいかない日もあります。
散歩で動かない日。
噛まれて落ち込む日。
怒りすぎて、寝顔を見ながら申し訳なくなる日。
それでも、ふと近くに来て座ったり、そっけない顔でこちらを見上げたりする瞬間に、「やっぱり大好きだな」と思ってしまう。
柴犬との暮らしは、きっとその繰り返しです。
しつけは、完璧にコントロールするためのものではありません。
うちの子が安心して暮らせるように、少しずつ伝え合っていくためのものです。
もし今、距離感に悩んでいるなら、こちらの記事も参考になります。
柴犬が急によそよそしくなる理由|距離感に悩んだ時に知っておきたいこと
今日うまくいかなかったことも、いつか振り返れば「一緒に向き合っていた時間」になるかもしれません。
焦らなくて大丈夫です。
柴犬との信頼関係は、毎日の小さなやり直しの中で、少しずつ育っていきます。



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